【良問】3^a + 4^b = 5^c

高校数学

今日は大好きな整数問題から1問です。

中学の頃に習ったであろう三平方の定理でよく見た形だと思います。でも簡単には解けませんよ~。高校数学までの知識で解けるので、ぜひ頑張ってみてください!

問題

\[3^a + 4^b = 5^c\]
を満たす自然数\(a, b, c\)をすべて求めなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解説

\((a, b, c) = (2, 2, 2)\)という答えはすぐに思いついたんじゃないでしょうか?しかし、今回の問題は等式を満たすすべての自然数の組です。公立高校ではあまり詳しく教えない\(\bmod\)の威力をご覧あれ。

\(\bmod\)は簡単に言うと余りを表す記号です。\[s \equiv t \bmod u\]の場合は、\(s\)を\(u\)で割った余りと、\(t\)を\(u\)で割った余りが等しいことを表します。このとき法は\(u\)であると言います。(\(\bmod\)が分からない人はある程度調べてから読んだほうがいいかも)

まず与式を3を法として比較してみます。全ての\(a\)に対して\(3^a \equiv 0 \bmod 3\)となるのは当然です。また全ての\(b\)に対して\(4^b \equiv 1 \bmod 3\)となり、同様にして\(5^c \equiv 2^c \bmod 3\)となります。

これらを組み合わせると与式の左辺は\(3^a + 4^b \equiv 0 + 1 \bmod 3\)、右辺は\(5^c \equiv 2^c \bmod 3\)となり、右辺と左辺を3で割った余りはもちろん等しいので\[1 \equiv 2^c \bmod 3 \tag{1}\label{1}\]となります。

同様に次は5を法として比較してみましょう。\(4^b \equiv 0 \bmod 4\)で\(5^c \equiv 1 \bmod 4\)であるので、\[3^a \equiv 1 \bmod 4 \tag{2}\label{2}\]となります。

\(c\)が奇数だと仮定しましょう。このとき、
\begin{align}
2^c &\equiv 2^{2m+1} \bmod 3 (mは0以上の整数)\\
&\equiv 2^{2m}\times 2 \bmod 3 \\
&\equiv 4^m \times 2 \bmod 3 \\
&\equiv 1^m \times 2 \bmod 3 \\
&\equiv 2 \bmod 3
\end{align}
となります。これは\eqref{1}に矛盾します。よって、\(c\)は偶数ということがわかります。

同様にすると\eqref{2}より、\(a\)も偶数であることがわかります。整数\(a, c\)は自然数\(m, n\)を用いて
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
a = 2m \\
c = 2n
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
と表すことができます。
また\(4^b = 2^{2b}\)であるので、与式は
\begin{align}
&&3^{2m} + 2^{2b} &= 5^{2n} \\
\iff&& 2^{2b} &= 5^{2n} – 3^{2m} \\
\iff&& 2^{2b} &= (5^n+3^m)(5^n-3^m)
\end{align}
と変形することができます。
ここで左辺の因数は2のみであるので、右辺は整数\(s, t\)を用いて
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
5^n + 3^m = 2^s \\
5^n – 3^m = 2^t \\
s + t = 2b \\
s \geq t
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
と表すことができます。これを連立方程式の要領で解くと
\begin{align}
5^n &= 2^{s-1} + 2^{t-1} \label{3} \tag{3} \\
3^m &= 2^{s-1} – 2^{t-1} = 2^{t-1}(2^{s-t} – 1) \label{4} \tag{4}
\end{align}
となります。2つ目の式において、左辺の因数は3のみなので、右辺に2の因数を持ってはいけません。だから、
\begin{align}
&&2^{t-1} &= 1 \\
\iff&& t-1 &= 0 \\
\iff&& t &= 1
\end{align}
とわかります。また\(s + t = 2b\)であるので、\(s = 2b – 1\)となります。
これらを代入すると
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
5^n = 2^{2b-2} + 1\\
3^m = 2^{2b-2} – 1 = (2^{b-1} + 1)(2^{b-1} – 1)
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
となります。2つ目の式から整数\(x, y\)を用いて

\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
2^{b-1} + 1 = 3^x\\
2^{b-1} – 1 = 3^y \\
x + y = m \\
x \geq y
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}

と表すことができます。これをまた連立方程式の要領で解くと\[2^b = 3^x + 3^y = 3^y(3^{x-y} – 1)\]となります。先ほどと同じように左辺の因数は2のみなので\(y = 0\)と分かります。代入すると
\begin{align}
&&2^{b-1} – 1 &= 1 \\
\iff&& 2^{b-1} &= 2 \\
\iff&& b &= 2
\end{align}
と分かりますので、\(s = 2b-1 = 3\)と分かります。\((s, t) = (3, 1)\)を\eqref{3}, \eqref{4}に代入すると
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
5^n &= 2^2+1 = 5 \\
3^m &= 2^2-1 = 3
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
となるので、\((m, n) = (1, 1)\)と分かります。よって\[(a, b, c) = (2, 2, 2)\]と導出することができます。

結局答えは\((2, 2, 2)\)の1通りしかなかったんですね(笑)

しかしそれを導き出す仮定にこだわった問題でした。文字たくさん出てきてややこしいかもしれませんが、何度も読んで頑張って理解してください!

コメント

  1. 何故、mod3で考えたんですか?

    • 整数問題ではmodをとるのが結構定石なんですよ!
      今回の場合はcの解の範囲を限定するために3のmodを考えました。

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